2分で読む古事記

天地開闢とイザナギ・イザナミ > 国生み > 黄泉の国

3:上巻~国生み

仕切り直したプロポーズ

そこでイザナギイザナミは話し合い、高天原(たかまがはら)に戻って、天の神たちにどうするべきか相談することにしました。
天の神たちの占いによると、女から先に声を掛けたのが良くないとのこと。プロポーズを再度やり直すように言われました。

再び大きな柱の前に戻って来たイザナギイザナミは、それぞれ柱を回ります。顔を合わせたところでイザナギが、
「なんてステキな女の人なのでしょう!」
と声を掛け、続いてイザナミが、
「なんてステキな男の人なのでしょう!」
と返しました。

こうして結婚した二柱の神の間に子が生まれます。まずは淡路島(あわじしま・兵庫県)
続けて四国が生まれ、隠岐の島(おきのしま・島根県)が生まれ、九州が生まれ、壱岐(いき・長崎県)、対馬(つしま・長崎県)が生まれ、佐渡(さど・新潟県)が生まれ、本州が生まれました。

はじめに八つの島が生まれたので、日本は大八島国(おおやしまのくに)と呼ばれるのです。

日本列島
▲日本誕生!

出産ラッシュ

さらにイザナミは島を生んでいきます。
吉備の児島(きびのこじま・岡山県の児島半島)を生み、小豆島(しょうどしま・香川県)を生み、周防大島(山口県)、姫島(大分県)、五島列島(長崎県)、男女群島(長崎県)を生みました。

国を生んだのに続いて、イザナミはたくさんの神々を生み始めます。その数、十柱。
十柱の神のうち、ハヤアキツヒコ(速秋津比古)ハヤアキツヒメ(速秋津比売)の男女神は港の神様で、川と海を分担してさらに八柱の神々を生みました。

イザナミはさらにさらに神を生みます。風の神を生み、木の神を生み、山の神のオオヤマツミ(大山津見)を生み、野の神のカヤノヒメ(鹿屋野比売)を生みました。
オオヤマツミカヤノヒメはそれぞれ山と野を分担して、さらに八柱の神々を生みました。

ベビーカー
▲神様ベビーラッシュ!

イザナミの死

イザナミはさらにさらにさらに三柱の神を生みました。
しかしヒノヤギハヤヲ(火之夜藝速男)を生んだとき、その神は火の神だったために、大やけどを負ってしまい、病床に臥してしまうのです。

重体のイザナミは嘔吐し、その吐瀉物からも神が生まれ、はたまた大小便からも神が生まれました。そのうちの一柱であるワクムスビ(和久産巣日)の娘が、豊受大神として知られ、食物を司っている女神トヨウケビメです。

結局イザナミは、火の神を生んだせいで命を落としてしまいました。
イザナギイザナミが生みだした島は全部で十四、神は三十五柱になります。

炎
▲火の神を生んだせいで…

続きを読む

  4:上巻

黄泉の国

有名

2分で読む古事記もくじ

  1:序文

全体のあらすじと古事記成立過程

 

  2:上巻

天地開闢と
イザナギ・イザナミ

有名

  3:上巻

国生み

有名

  4:上巻

黄泉の国

有名

  5:上巻

黄泉比良坂
(よもつひらさか)

有名

  6:上巻

泣きわめく
スサノオ

 

  7:上巻

誓約(うけい)

有名

  8:上巻

天岩戸
(あまのいわと)

有名

  9:上巻

スサノオ再追放

有名

  10:上巻

ヤマタノオロチ

有名

  11:上巻

因幡のしろうさぎ

有名

  12:上巻

何度も死ぬ大国主

 

  13:上巻

大国主の試練

 

  14:上巻

大国主の妻問い

 

  15:上巻

甚だしい一夫多妻ぶりの大国主

 

  16:上巻

地上界を欲しがるアマテラス

 

  17:上巻

三度目の使者

 

  18:上巻

そっくりさん騒動

 

  19:上巻

大国主の国譲り
【前編】

有名

  20:上巻

大国主の国譲り
【後編】

有名

  21:上巻

天孫降臨

有名

  22:上巻

コノハナノサクヤビメ

 

  23:上巻

海幸山幸【前編】

有名

  24:上巻

海幸山幸【中編】

有名

  25:上巻

海幸山幸【後編】

有名

  26:上巻

神武天皇の誕生

 

  27:中巻

神武東征【前編】

 

読みものいろいろ